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情報可視化BIツール「Qlik Sense」を使った感想

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Syun

Qlik Senseとは?


Qlik Senseとは、データを分析・可視化するのに便利なBIツールの一つです。以下のような分析アプリを作成することができます。



この記事では半年間ほどQlik Senseを用いたアプリ開発を行った体験から、このツールの特徴や長短を述べたいと思います。これからQlik Senseを使ったアプリの開発をしたいという方々にとって有益な記事になれれば幸いです。

Qlik Senseの特徴


Qlik Senseのツールとしての最大の特徴は「操作が直観的で分かりやすい」ことだと思います。Qlikと名のつく通り、クリック一つで分析軸の絞り込みや画面遷移を容易に行うことができます。フィルターパネルやボタンをクリックしたときはもちろん、テーブルや棒チャート、地図上の区域をクリックしたときも同様に絞り込み選択を行うことができます。また、ふんだんに色付けを行うことができるので、カラフルで見やすい画面を作ることが簡単にできます。

開発者としてQlik Senseアプリを作成した感想


Qlik Senseでは簡単な分析アプリならすぐに作ることができます。分析用データの入ったExcelファイルさえあれば、ものの10分で一つのアプリを作成することが可能です。その気になれば一度もキーボードに触らずに(!)、ドラッグアンドドロップだけでアプリを作成することさえ可能です。しかも画面がシンプルで分かりやすいので、操作マニュアルなどを参照せずとも勘のいい開発者なら直観的にアプリを完成させられると思います。

ただし凝ったアプリを作ろうと思えば、やはりなかなか困難です。例えば棒チャートに指定の色を付けたいと思えば、マスターアイテムという機能を使う必要があるのですが、アプリが大きくなっていくにつれてこのマスターアイテムの数がどんどん増えていき、管理が大変になります。また、あまりに大きなデータを読み込むとアプリの動作が重くなり操作性が悪くなるので、前もってデータを軽量化するような処理を行う必要があります。

データロードの際にデータの加工をしたい場合には、データロードエディタというものを使って行うことができます。その際にロードスクリプトというものを記述するのですが、これには特殊な文法が使われているので、慣れるまでは少々大変かもしれません。慣れればたいていの加工なら行えますが、やはりそれ以前の段階での前処理は重要になるだろうと思われます。以下はロードスクリプトの一例です。


まとめ


Qlik Senseを使ったアプリ開発の際は、開発者はいかにシンプルにできるかが要になると思われます。このBIツールは複雑すぎる処理には向いていません。込み入った処理はQlik上では行わず、前処理を巧く使ってアプリを軽量化すること。それが最もQlik Senseのパフォーマンスを発揮する方法だろうというのが、開発者としての私の感想になります。

参考

Qlik Sense | 最新のクラウドアナリティクス

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Syun
2023年中途入社のエンジニアです。クラウド、ビッグデータに興味があります。

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